■王とメイドの切ない恋物語■
コンコン


私は、誰かがノックする音で、目を覚ました。

窓の外は、だいぶ暗くなってきている。



結構、寝ちゃってたんだ…


私は起き上がり、ドアを開けた。

「リリア、大丈夫?」

尋ねてきてくれたのは、チチリさんだった。

「うん。ちょっとクラクラするけど」

チチリさんは、また私の額に手を当てた。

「ちょっとすごい熱じゃない!早く横になって」



私は、チチリさんに引っ張られ、ベッドに横になった。

チチリさんは、てきぱき冷やすものと着替えを用意してくれた。


額に、冷たいタオルをのせてくれた。


「ありがとう、チチリさん」


「いいのよ。はい、これ。エリックからフルーツもらってきたわ。食欲ないかもしれないけど、少しは食べなきゃダメだよ」

私は、頷いた。

「それと、これ、冷たい水ね。こまめに水分補給するのよ」

「はい」

チチリさんは、立ち上がった。

「じゃあ、しっかり寝るのよ。明日の朝、また来るからね」


「本当にありがとう、チチリさん。エリックにもよろしく伝えといて」

私は、ベッドの上でチチリさんを見送った。

「うん、わかった。お大事にね」


チチリさんは、そう言うと、早く寝ろとジェスチャーして帰っていった。


すごく助かったよ。

ありがとう、チチリさん。


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