■王とメイドの切ない恋物語■
「おい!男。その宝石が欲しいなら、くれてやる。リリアを放せ」

トーマ様が、じりじり近づいてきた。



「来るな!この女が、どうなってもいいのか!?」

男も負けてない。



「やるなら、俺をやれ!その子に、傷一つでも付けてみろ!俺が許さん!」

トーマ様の迫力に、男が押され始める。


「トーマ様、ダメ!来ないでっ!」

「リリア、俺は、お前さえ無事なら、何もいらないんだ!」

トーマ様の言葉がずしんと胸に響く。



そして、トーマ様は、男を凄い目で睨んだ。

「さぁ!早く!!早くリリアを放せ!」



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