イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎
「要するに、人を寄せ付けない性格でも君は綺麗でもてるんだ」
結論づけられても、今まで一度だって綺麗でモテた実感がない。素直にそうなんだ。ラッキーなんていえない。
だがそういうところも専務にはお見通しだった。
「すみません。まだ受け止められないんですけど」
専務はクスッと笑った。
「話が脱線したね」
「はい」
かなり脱線してる。お見合いとは関係ないかと……。
「本題に戻るけど、もしお見合い相手が君を気に入ったらどうする?」
専務は画像を指差した。
仮にそうだとしたら……ちょっと、遠慮したいかな。
専務は話を続ける。
「相手は君のお父さんの上司の息子。お父さんの立場を考えたら断れると思うか?」
正直そこまで考えてはいなかった。
仕方がないから会うだけあってこっちから断っちゃえばいい。ぐらいにしか思っていなかった。
「君が全く気に入らなくても相手が気に入ったら、相手はきっと立場を利用するかもしれない。部下であるお父さんは『娘が嫌だと言っているんでこの縁談はお断りします』というかもしれないし、いえないかもしれない」
私の家でいちばん強いのが母だ。父は亭主関白でもない。趣味もバラの花を育てること。
とても優しい父。
でも父の性格を考えると、今回の縁談はなんとなくその上司に押し切られた感が否めない。
となれば、もし気に入られたら……。
好きでもないのに無理やり交際し、あれよあれよと婚約?
最悪のシナリオが頭に浮かんでしまった。
結論づけられても、今まで一度だって綺麗でモテた実感がない。素直にそうなんだ。ラッキーなんていえない。
だがそういうところも専務にはお見通しだった。
「すみません。まだ受け止められないんですけど」
専務はクスッと笑った。
「話が脱線したね」
「はい」
かなり脱線してる。お見合いとは関係ないかと……。
「本題に戻るけど、もしお見合い相手が君を気に入ったらどうする?」
専務は画像を指差した。
仮にそうだとしたら……ちょっと、遠慮したいかな。
専務は話を続ける。
「相手は君のお父さんの上司の息子。お父さんの立場を考えたら断れると思うか?」
正直そこまで考えてはいなかった。
仕方がないから会うだけあってこっちから断っちゃえばいい。ぐらいにしか思っていなかった。
「君が全く気に入らなくても相手が気に入ったら、相手はきっと立場を利用するかもしれない。部下であるお父さんは『娘が嫌だと言っているんでこの縁談はお断りします』というかもしれないし、いえないかもしれない」
私の家でいちばん強いのが母だ。父は亭主関白でもない。趣味もバラの花を育てること。
とても優しい父。
でも父の性格を考えると、今回の縁談はなんとなくその上司に押し切られた感が否めない。
となれば、もし気に入られたら……。
好きでもないのに無理やり交際し、あれよあれよと婚約?
最悪のシナリオが頭に浮かんでしまった。