イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎
専務が私の手をつかんだ、
「おいおい、俺たちキスした仲なんだろ? こんなので緊張してたら、日曜日もうまくいかないんじゃないの?」
「そ、そうですね」
そうだった。私たちキスしたんだった。
でも今だってキスできちゃう距離だよ。
緊張するなというのが無理なはなし。
「なんならもう一回キスしとく?」
「け、結構です。だいたい今仕事中ですよ。プライベートと区別しなくていいんですか?」
専務はほくそ笑むと、私の腕を離した。
「相変わらず真面目だね。じゃあ君の意見を尊重し、今は我慢する」
絶対に面白がっている。
だけど時間もない。
急いでボタンをかける。
そでもカフスはご自身がやってくれたので、これで終わり。そう思ったが……。
「もちろんネクタイも頼むよ」
「ええ?」
専務は急げとばかりに時計を指差す。
ネクタイってどう結ぶんだったっけ? 高校の文化祭でネクタイを結んだ記憶があるけど……。
とりあえず考えるのはネクタイを首にかけてからだ。
私はネクタイを手に取ると首にかけようと顔を上げた。だが専務の背が高く頭を下げてくれないとかけれない。
「あの……少しだけ頭を下げていただけますか?」
専務は「こう?」と頭を下げず屈んでくれた。
ネクタイを襟の中に入れるためさらに近づくと微かに香水の香りがした。
この香り、好きかも。
そう思ったらさらにドキドキし出した。襟からネクタイが見えないように後ろに回って確認しようとすると、専務が私を抱きしめた。
「おいおい、俺たちキスした仲なんだろ? こんなので緊張してたら、日曜日もうまくいかないんじゃないの?」
「そ、そうですね」
そうだった。私たちキスしたんだった。
でも今だってキスできちゃう距離だよ。
緊張するなというのが無理なはなし。
「なんならもう一回キスしとく?」
「け、結構です。だいたい今仕事中ですよ。プライベートと区別しなくていいんですか?」
専務はほくそ笑むと、私の腕を離した。
「相変わらず真面目だね。じゃあ君の意見を尊重し、今は我慢する」
絶対に面白がっている。
だけど時間もない。
急いでボタンをかける。
そでもカフスはご自身がやってくれたので、これで終わり。そう思ったが……。
「もちろんネクタイも頼むよ」
「ええ?」
専務は急げとばかりに時計を指差す。
ネクタイってどう結ぶんだったっけ? 高校の文化祭でネクタイを結んだ記憶があるけど……。
とりあえず考えるのはネクタイを首にかけてからだ。
私はネクタイを手に取ると首にかけようと顔を上げた。だが専務の背が高く頭を下げてくれないとかけれない。
「あの……少しだけ頭を下げていただけますか?」
専務は「こう?」と頭を下げず屈んでくれた。
ネクタイを襟の中に入れるためさらに近づくと微かに香水の香りがした。
この香り、好きかも。
そう思ったらさらにドキドキし出した。襟からネクタイが見えないように後ろに回って確認しようとすると、専務が私を抱きしめた。