ふたつの羽根

「今日の放課後、ちょっといい?」


えっ…

遮られた言葉に、あたしはただ戸惑った。

だって、まさか陸から誘ってくるなんて思いもしなかったから。


「りーな。駄目?」


勢いよく首を振るあたしに陸はフッと笑う。


「里奈、振りすぎ」


陸はあたしの後頭部にそっと手を添え自分の胸に引き寄せる。


軽くあたしの頭を擦る陸の手。

あったかい陸の胸。

なりやまない、あたしの鼓動。それと同じく早く打ち付けている陸の鼓動。


気がつけば、あたしの頬に何が走った。


素早く手を頬にもっていくと同時に陸はあたしの身体を引き離し顔を覗き込む。 


「また泣いてんの?」


陸の温かい手で一粒の涙が振り払われても、また新しく目からは落ちていた。


やっぱ好きだよ。


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