ふたつの羽根

次の時間もその次の時間も、ただあたしは陸の事で頭がいっぱいになっていた。

と…言うよりも昨日の事を他の人に詳しく言ってないかそれだけが気になった。

笑いものにされたらほんとバカみたいだよ。

しかも何でこの学校に…

言ってくれても良かったのに。



「あのさ有亜!先輩達って普段何処に居るか知ってる?」

昼休み、あたしは有亜に先輩達の居場所を聞き出した。

昨日の事は内密にと…

それだけ言いたい。

知らない人にまで知られるのは本当に嫌だ!

「多分、屋上だと思うよ。えっ里奈行くの?」

「うん」


軽く頷きあたしは足を進めた。

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