ふたつの羽根
…だろーね。
だから学年1になるのは当たり前って事か。
でも何で誰とも付き合ったりしないんだろ…
不思議。
下駄箱に着き上履きを取り出す有亜を見て「そう言えばさ…」と口を開き、あたしも上履きを手にする。
「何?」
「陸と拓真先輩とも同じだったんだよね?」
上履きに履き替え靴を棚に押し込む有亜は「うん一緒。圭介君もね」と言って足を進めながら話を続ける。
「2人の先輩は、あたしが中学に入った時から凄かったよ。まぁ…あたしはあの時、初めて話したけどね。圭介君も先輩から人気あったし」
一段一段、階段を上りながら有亜は苦笑いをし「コウキの知り合いってまでは知らなかったけど」と付け加えた。