俺様社長と溺愛婚前同居!?
こんなの初めてだ。
地下の駐車場に向かい、以前に乗せてもらった車に乗り込む。
彼が運転席で、私は助手席。
隣に座ることが当たり前のように扱ってもらえて、何だかくすぐったい。
「どこに行くの?」
「そうだな。まずは一緒に雑貨屋に行こうか。生活で必要なものを買い揃えよう」
「うん」
今でも充分物は揃っていると思うけど、もっと便利になるように買い揃えようと提案してくれた。
車を少し走らせたあと、車を停車させて少し歩いたところでオシャレな雑貨屋に到着した。
「わあ……素敵。可愛いものがいっぱいある」
「こういうの好きかなと思って。どう?」
「うん、好き! キッチン用品も多くて、目移りするね」
「ゆっくり見ていいよ。欲しいものがあったら言って」
賢人さんの家に合うような北欧テイストのインテリアもあるし、ガーリーな小物のたくさんある。それから実用的なキッチンツールやオシャレなキッチンアイテムが揃っていて、見ているだけで楽しい気持ちになる。
「このお茶碗可愛い」
「いいんじゃないか。夫婦茶碗になってるし」
可愛いと手に取ったお茶碗が男女ペアのものだったことに気づいて、また胸がドキドキし始める。
私とお揃いの食器を使っても、嫌じゃないんだ。
受け入れてもらえていると実感して、胸が熱くなる。