俺様社長と溺愛婚前同居!?
躊躇う結花を許さず、俺は彼女の体を強引に引き寄せて包み込む。今日は服を着ているだけ手加減していると思って欲しい。
本当なら、裸同士でこうしたいくらいなのに。
「け、んとさん……恥ずかしいよ……」
「朝から可愛い反応」
そういう初心な反応をされるから、もっとしたくなる。
さらさらの柔らかい髪に頬を寄せて、頭を撫でる。時間をかけて密着していると、少しだけ慣れたようでカチコチだった体から力が抜けていっていることに気付いた。
結花からこうして欲しい。
俺がいないと不安になるような、好きでたまらないのが漏れるくらい惚れてほしい。
例えば俺に惚れてくれたとして。
好きになったら、自分からくっついてくるだろうか。
照れてうまくできないと嘆く結花を想像して、一人で顔を緩ませる。
いつからこんなに結花に甘々になったのだろう。最初はあんなに警戒していたのに。
俺のテリトリーに招き入れた瞬間から、無防備に彼女のことを受け入れている。
早く俺のことを好きになればいいのに、と急く気持ちを堪えながら、結花の反応を見て楽しんでいる。
「今日はちゃんと朝ご飯作るね。すぐできるから」
「ゆっくりでいいよ」
「だめだめ。ふたりとも仕事だもん」