俺様社長と溺愛婚前同居!?

「わー。腹減ったー」

「結花ちゃん、ご飯ーっ」

「今日もありがとうございます」

「おかわりある? たくさん食いたい」


 全社員が集まり、大きなテーブルの前に座って、目を輝かせながら食事を眺めてくれる。

 食堂のおばちゃんになった気分で、食べ盛りの男子たちにご飯を配っていく。

 そして、最後に登場するのが、社長である鴻上賢人さん。

 上座に座った彼は、表情ひとつ変えずに社員たちの様子を眺めている。


「いただきます」


 京本さんがそう言ったあとに、全員が「いただきます」と合掌する。そして一心不乱に食べ始めて、あっという間にご飯がなくなっていく。


「あー、うめえ。この生姜焼き、メシが進む」

「美味しいい~っ」

「こんなにうまい昼メシ食べられるなんて、マジ最高」


 男の人って、こんなに気持ちよく食べてくれるんだな。

 次々におかわりを頼まれて、お茶碗を受け取ってご飯を盛り付けて渡す。
 それぞれに喜びの声を上げながら、男子たちはガツガツとご飯を食べているのに、鴻上さんは口をつけずに彼らの様子を見ている。


「あの……鴻上さん。ご飯、お入れしましょうか?」


 彼のお茶碗は下を向いたままで、汁椀も空のまま。
 いつも食べてくれないけれど、今日は食べてくれるかもしれない――と期待を込めて声をかけるけれど。


「いえ、結構です」

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