極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
思いもよらない提案に、畔は驚きを隠せないまま、パチパチと目を瞬きさせながら画面に映る椿生を見つめた。
すると、彼はクスクスと微笑み、『畔ちゃんはわかりやすいなー。今度はどうしてわかったんですか?って顔してる』と、笑いながら言った。
『畔ちゃんを1番見てるからわかるんだよ。……だから、俺には我慢しないで何でも言ってね。お互いの気持ちが合わなくて喧嘩もしちゃうかもしれない。ギスギスしちゃうかもしれない。けど、それでも今まで知らなかった同士だから、見えないところまで知りたいんだよ』
椿生は、先の事まで考えてくれている。自分が目の前しか見えていないのに、2人の未来をずっと思ってくれている。
それがわかる言葉に、畔は思わず目に涙が溜まっていくのがわかった。
大好きな人の気持ちがこんなにも愛おしく嬉しく感動するなんて、知らなかった。
『はい………!』
畔が目を細めてうなずくと、椿生は先程よりもとても嬉しそうに微笑んだのだった。
畔は今すぐにでも彼に手を伸ばして触れたくなった。けれど、そこに彼はいない。
早く会って抱きしめて欲しい。
今の願いを、電話の最後に彼に伝えよう。そう思った。