極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
椿生がノートに書ききったその思いを、畔はずっと眺めていた。
そのやり取りを書き残したノートと、芥川龍之介の本、そして彼の楽譜を眺めながら作詞作業に取り組んでいた。
毎日少しずつだが、形になってきている。
『畔ちゃん。ただいま!』
『………つ、椿生さん!?あ、あれ………もうそんな時間ですか………私、没頭してたらこんな時間に………』
『忙しいだろうから、お弁当買ってきたよ。今日は食べに行こうか?って、連絡したんだけど、返信がないから、きっと集中しているんだろうなって思って』
『すみません……。家事はするって決めたのに』
畔はリビングで歌詞を考えていると、あっという間に時間になっていた。辺りも真っ暗になっている。彼が電気をつけてくれるまで気づかずに作業に没頭してしてしまっていたのだ。椿生はニコニコとスーツ姿のまま畔の隣に座った。