今日も、明日も、お前に恋をする。
「私、中学の時から昴先輩のファンで、あることがきっかけで仲良くなったんです。」
「あることがきっかけ?」
「はい」
黒田先輩に昴先輩との仲を負けたくなくて、嫌な言い方をしてしまった。
「ええ、なにそれ!気になるっ」
何も話さない昴先輩を問い詰めるようにグイグイと顔を近づける黒田先輩。
「もういいだろ、練習再開するぞ」
そう言って昴先輩は、この場を逃げるかのようにサッカーコートの入って行った。
「ああ~、逃げちゃった、」
そう言うと、グルリと私の方を向き、ニコニコしながら興味津々に聞いてきた。
「で、あることって何なの?」
その姿がまるで子供みたいに無邪気で、可愛いとふと思ってしまう。
「二人だけの秘密です」
微笑みながらそう言うと、何かを感じ取ってくれたのか、「そっか。今度にでも教えてね!」とだけ言い、マネージャーの仕事に戻っって行った。
*
あれから数十分、沙羅は、入部届けに名前を記入し、明日からの説明を受けていた。
「沙羅ちゃん、明日からよろしくね。」
「はい、よろしくお願いいたしますっ」
ペコリと軽く頭を下げる沙羅。
「未来ちゃんも、いつでも遊びに来ていいからね!
もちろん、入部もしてくれて構わないから!」
ふふっと可愛く笑いながらそう言ってくれた黒田先輩。
私は、「はい」とだけ言い、軽く頭を下げた。