【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜
「奏怒ってる?」

「え?どうして?」

「さっき、勝手に部屋入ったから」

「怒ってないよ。ちょっとびっくりしたけど」

「良かった怒ってなくて」

「そうだ!日高君ってなんであたしの家に下宿することになったの?」

「あぁまだ話してなかったね。の前に奏、僕のことは瑠衣でいいよ。幼なじみなんだし」

「え、じゃあ、瑠衣君」

「うん。...ほんとはね、父さんの転勤が決まって転校することになっていたんだけど、春休み中に転勤が取り消しになってね。でも僕は昔住んでいたら所に戻りたくて無理を言って一人でここに戻って来たんだ。一人暮らしするって言ったんだけど、反対されてね。母さんが奏のうちに連絡して、僕の母さんとおばさんが話し合った結果奏の家に下宿することになったんだ。その時、奏にも言おうと思ったんだけど出かけていて居ないって言われて。おばさんが、どうせならびっくりさせようって言ってきて」

「そうだったんだ。ママも言ってくれれば良かったのに」

「僕は反対したんだけどね、おばさんが奏の驚いた顔を見てみたいって言って。それで昨日まで黙ってたんだ」
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