【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―

「⋯⋯もう、逃げません」


再び決意を伝えると、身じろぎをした永斗さんと向かい合わせになり、私の両肩に重みが加わる。


「――来美。顔上げて」


ゆっくりとあげると、コバルトブルーの瞳がとろけるように細まる。

それを目の当たりにするだけで、感情が昂ぶって胸がが苦しくなる。

好きなのに、何で苦しくなるんだろう。

想いが通じ合ってるのに、なんで切なくなるんだろう。

人を好きになるって不思議だ。


「来美は、とても魅力的だよ」

「⋯⋯?」


唐突に言った永斗さんに首を傾げると、彼は顔を寄せ、温かい指先で、私の輪郭を辿るように触れてゆく。

まるで、さっきの嫌な出来事を全て拭い去るように。
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