王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】


「今から三ヶ月、君を全力で口説き落とす」


長い指先が、ソファに落ちていた眼鏡を拾い上げて、私の眉間にそっと置いた。


「――だから、早く落ちてね」


ぼんやりとした視界がくっきりとした。

まるで鮮やかな海のような瞳は、私を眩しそうに見つめていて

スッと通った鼻筋は白いシートが乗っていて

そして、たった今情熱的なキスを交わしていた唇は、しっとりと濡れていた⋯⋯。

その淫らな光景に、私の顔はボンっと音を立てて沸騰し、激しい羞恥に襲われる。


ひ、ひやぁあああ――!!

いきなりなんなのぉぉぉ――――!!




――――――――――


 
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