【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
デスクに山積みになった資料を横目にしつつ、私は配布された『新商品案募集』の用紙を眺めた。
加藤部長が話していたように、この会社では年に一度、与えられたテーマから新商品を募集するという、社内コンペが毎年四月から六月に開催される。
社内で一番のビッグイベントと言われていて、七月の頭に高級ホテルで行う授賞式で授賞者が発表されるのだ。
もちろん、出世や昇給の査定にも含まれていて、競争率はとても激しい。
入社早々、このイベントの魅力に取り憑かれた私も、毎年知恵をふり絞って挑んでいるものの、受賞したことはなかった。
部長の話によれば、結構いいところまで進んでいるらしいけど、なかなか難しいものだ。
「――今年こそは授賞したいな」
「お前は、飽きねえなあ。」