【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
隣のデスクに座った同期、園部裕大(ソノベ ユウダイ)が伏せてた頭を上げてこちらを向いていた。
無造作に遊ばせた茶色の短髪に、くっきりした二重瞼が印象的な彼は、意地が悪いけど戦友のような存在でもある。
「園部もでるんでしょ?」
「俺、去年の受賞者だからな! 今年も狙ってる。お前も出るんだろ」
「完全オリジナル商品の開発は、これでしかできないからね。もちろんでるよ。」
私は胸を張って断言した。
いくら商品開発チームにいても、私たちがやってる仕事は在来の商品の“改善”と、上から降りてきた商品の“開発”。完全オリジナルなんて出せる立場ではない。
だから、本当の意味で“自分が作った商品”を市場に出すためには、ここを突破するしかない。
出世欲とかはないけど、ここに入社してからは、ずっとこれを目標にして生きているようなものだ。
大きく言えば、夢。