【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「素敵な人見つけたわね、くるみ」
コッソリ、お母さんにそう言われたときは泣きそうになった。
そして、幾分時間が過ぎた頃、仏頂面のお父さんと向き合った永斗さんは
「来美さんと、結婚させてください」
と丁寧に、そして両手をついて頭を下げてくれた。
先日、電話口でも言っていた台詞を再び口にするとは思わず、目を見開いてしまった。
そして、珍しく涙腺を緩めた父は
「どうか、可愛げのない娘ですが、よろしくお願いいたします」
なんてちょっぴりヒドイことを言い方。
もちろん甘い永斗さんはそれさえもしっかりとフォローしてくれたけど。
そりゃ、確かに可愛げない、私。
きっと、それはお父さんに似たからであって、仕方ない。
そんなお父さんが泣いてるのを見て
じわじわと私も涙があふれた。
自分の家族と永斗さんが触れ合うところを見るのも
いいな、と思えたのだった。