王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
エピローグ 君と僕と求愛と
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「先輩〜!! ブーケはちゃんとこっちに頼みますよぉ〜!」

「なに言ってるの! 後輩は先輩に譲るものよ」

「そうよ! 佐久間さんは、園部くんがいるでしょ――!!」




三ヶ月後。

秋の色が過ぎさろうとしている十一月初旬の某吉日。

澄みきった秋空の下で、僕たちは永遠の愛を誓った―――ばかりなのだが

誰よりも愛おしい彼女は、大きなバラのブーケを手に、この状況にものすごく困惑気味のようだった。



「えっと⋯⋯さっき結婚式を終えたような気がするんですが」

「そうだったっけ?」


わざとらしく肩をすくめて答えると、プリンセスラインのドレスを纏い、その上にストールを羽織った麗しい彼女は、戸惑ったように周囲を見渡している。

僕の破天荒さに心底呆れているとも言える表情だ。

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