友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~
第13章 二人の距離
「玲奈」
その心配そうな声に私は目を開ける。

もしかしたらこれは夢かもしれない。
ちゃんと渉は生きているだろうか・・・。

またあの時みたいに失ってしまうのではないか・・・。

怖がりながら瞳を開けると、渉が私を見つめていた。

真っ白な天井。

「・・・」
「大丈夫か?」
「・・・」
なんどか瞬きをしてはっきりとしない意識をはっきりさせようとする。

そうしているうちに、意識を失う前のことを思いだして私は飛び起きた。
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