友達の恋人 ～ 一夜からはじまる愛の物語 ～

1か月半ほど前。
いつもは参加しない職場の飲み会に無理やり誘われた私は、会社近くの居酒屋にいた。

勤め始めて2年の会社は大手の広告会社で、私は事務を担当している。
短大を卒業してからすぐに就職をした私。短大は文系の短大だった。

将来についての夢も目標も見つけられないまま、ただ、地元の短大へ進学が決まり、たまたま短大に来ていた求人票からこの会社を選んだ。

すべては何となく・・・。

将来の夢や、進学するときに聞かれるありがちな将来のビジョンの質問に、うまく答えられる人がうらやましいとずっと思っていた。

自分には何もない・・・

こうしたいという強い思いも目標も・・

ただ、進まなくてはならない時間に逆らえずに道を選択してきた。