いつか、君の夢を見た。【完】



数学の問題をつっかえることもなく、いとも容易く解いた朝夏にクラスメートから歓声が上がった。



「朝夏、すげーな」



隣の席の男子が色目を使って朝夏を褒める。


理数系がパッとしない俺は、そんなことないよー、と謙遜しつつ笑顔な朝夏にちょっと嫉妬するくらいだ。


少しくらい数学の能力、俺にも分けてくれよ。



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