行き着く先は・・

••美男美女


日本へ到着して
時差回復の為にホテルで
休息をとる。

明日は、ひかりと東さん
こと→東 旭(ひがし あきら)さん。
の、結婚式だ。

式は、身内だけだが
披露宴は、出版社の方や
ひかりと東さんの友人や知人の方で
100名程だ。

希空と聡吾は、式から参列する。

希空は、前回自分達の式の時
お世話になったスタッフの方に
密かにメイクの方法を教えてもらい
聡吾の隣にいても
少しでもおかしくないようにと。

聡吾さんがプレゼントしてくれた
ワンピースをきる

当日、ひかりの控え室には
私だけ入り
聡吾さんは、式場の中のカフェにいる。

« コンコン »
中に入ると鏡の前に座っていた
ひかりが立ち上がり振り向く

「ひかり、おめでとう。
綺麗だよ、ずこく綺麗。」
「希空、遠くからありがとう。」
と、話しながら、そっと抱き締めあう。

日本へと、着いた事は
ひかりと母には連絡していたが
顔を見て話せるのは嬉しい。

ひかりと話していると
旭さんが入ってきて
旭さんにも
「おめでとうございます。」
と、伝えた。
両家のご両親も見えたから
挨拶をする。
ひかりの両親とは、顔見知りだが。

時間が来たので移動する。
ひかりと旭さんは、神前式だ。

聡吾さんを探しにカフェに行くと
椅子に腰かけて長い足を軽く組んで
珈琲を飲んでいた。

回りにいる女性達が
チラチラ聡吾さんを気にしているが
聡吾さんは、サングラスをつけたまま
なので、いまいち近付けないようだ。

私が中に入ると
すぐに気づいて立ち上がり
私の手を取りレジに向かう
「珈琲美味しかった?」
「味が、少し違うんだよな。」
「そう?」
「ああ。で?ひかりさんに会えた?」
「うん、凄く綺麗だった。
旭さんや、ご両親達にも会えたから
挨拶ができたよ。」
と、言うと
「希空の方が綺麗だがな。」
と、言いながら、私のこめかみにキスを
するから
「·····もぅっ·····外···だよ····」
と、赤くなりながら文句を言うと
クスクス笑いながら
「時間だろ?」
と、言って手を繋いで歩く

親族が並ぶ後ろ側に座る。

聡吾さんは、中ではサングラスを外す。
迷惑がかからないように
サングラスを着用していた。
ひかりと旭さんと式場には、
了承を得ていた。

モデルだと知られてなくても
背が高くてイケメンだから
仕方ない。

日本で行われる三三九度等を
知らない聡吾さんへ
小声でやり方を教えながら
式に望む。

厳かに式は終り
ひかりは、衣装の変更に向かったので
私と聡吾さんは、待合室へと向かう。

待合室には、まばらな人しか
いなかったが
やはり、ちらちらと見ている人達に
顔が下を向いていく
すると膝の上に置いている手の上に
大きな手が重なる。
慌てて顔をあげると
サングラスを少し上に持ち上げた
聡吾さんと目が会う
「何を俯いている?」
「だって·····聡吾さん
かっこ良くて
私と釣り合っていないんじゃ
ないかと·····」
と、声が小さくなる
聡吾さんは、私の頬に唇を寄せて
「お前、回りの声きこえてるか?」
と、言うから····えっ····と
思っていると·····

顔が見えないけど
   かっこ良さそう·····
でも、一緒にいる女性
綺麗すぎてダメだわ·····

美男美女なんて、本当にいるんだ?····

いいなぁ····
羨ましい·····等々·····

一気に真っ赤になる私に
「まぁ、誰がなんと言おうが
希空の顔は、俺が一番好きな顔だ。
中身も····だがな····」
と、手を繋いでくれる。

本当に、近頃は、タジタジに
なるほどの言葉をくれる

聡吾さんに、照れながら
嬉しくなるから
「ありがとう。
私も聡吾さんが好き。」
と、言うと
聡吾さんは、私の手をひいて
待合室から出て
柱の後ろに行き
「今は、これで我慢する。」
と、私にキスをした。

離れては·····また、離れては····また、と。
終わる頃には、膝がガクンとなり
「メイク直してこい。」
と、化粧室のドアの前に
聡吾さんは、壁に寄りかかり
待ってくれるようだ。

参るなぁ·····
やられっぱなしだ·····
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