行き着く先は・・

••母の幸せ


希空は、聡吾に
修吾さんと母の話はしなかった。

ただ、修吾さんと母の契約は
うまく行ったよ
と報告をした。

今夜は、聡吾さんの知り合いの
お店に連れて行って貰えた。

人に興味もない聡吾が
人と一緒で、尚且つ女性で驚かれた。

聡吾さんは、気にも止めていないが
私は可笑しくて笑っていた。

聡吾さんの知り合いのお店は
すごく美味しくて
「とても美味しかったです。
ありがとうございます。」
と、お礼を言うと
「それならよかった。」
と、だけ。
お店のオーナにも
とても美味しかったです。
ありがとうございました。
と、伝えると
すごく喜んで貰えた。

その後、聡吾さんは、
私をホテルに送ってくれた。

母の事も気になるが
リタの葬儀等で疲れていて
そのまま眠ってしまった。

翌日、母と一緒に食事をして
リタのお店に行くと
修吾さんも来て
三人で話をした。
二人は、昨日の雰囲気とは
違い温かな雰囲気がした。

母は、お店の事で
色々話してくれた。
やはり、凄い。

花の仕入れ先は、リタが仕入れていた
業者を修吾さんが。
日本からも母が出荷をする。
花は生きているから
中々難しいが。
リタの部屋は壊したくなかったが
母が、
「記録は消せても記憶は消せないのよ。
あなたの中にリタは
ずっといるのだから
形を残す必要はない」
と、言ってくれたので
気持ちが軽くなり
そうする事にした。

私の部屋とリビングとキッチン
予備の部屋、トイレ、風呂場と。

明日、山寺さんがイタリアに
入ってくれるから
母は、明日までいて明後日の朝
日本に帰る事に。

今日は、三人で食事をする。
聡吾さんから誘われたが
母と一緒に食事をするから
と、話した。

食事を終えて
母とホテルに戻りながら
母から修吾さんとの話をきいた。

私と聡吾さんの話をしたが
彼でも恋人でも無いことも。

父と死別して
母は、私を育てる事とお店の事に
一生懸命で恋愛ざたは
なかった。

母は、娘の私から見ても
綺麗な人だ。
幸せになって欲しい。
その事を改めて今日伝えた。
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