行き着く先は・・

••二度近づくな


聡吾は、やっと時間が出来
希空の元に向かった。

だが·····
一時間過ぎても
二時間過ぎても
LINEも既読にならないし
帰ってこない

どのくらい····経ったか······

大きな荷物を抱えた
女性が歩いてきた·······希空だ。

俺をチラリとみて
ため息をついた。
ん??

お久しぶりですね
と、顔も見ずに言う希空

「どこに行っていたのか」
「LINEをしたのに」
「出掛けるぞ」
と、言うが
「一人でいけ」?
「どなたかといけ」?

希空は、いったい·····

何を言われているのか
わからない内に
希空は、荷物が重いからと
二階に向かう
荷物を持とうとしたが
触るなと言われて
ドアを閉められた。

このドアは、特殊に作られていて
金づちで叩いて壊れないし
皹さえ入らない。

ブザーをならし
ドアを叩く······と

「もう、恋愛はしないと決めましたから
私を気にする必要はありません。」
と、ドアの内側から発すると、
希空の声は何も聞こえなくなった。

何が起こっているのか
さっぱりわからずに
俺は、希空にLINEをするが
LINEもブロックされた。

« 糞っ »と思いながら
その場を後にした。

次の日に早目に仕事を終わらせて
希空の店に行くと
かなりのお客さんがいて
対応を希空と茜さんと
若い男性がやっていた。

希空は、接客中で
花束を作っていた。

若い男は、希空について
習って?いるようだ。

茜さんは、俺に気づいたが
そのまま仕事を続けていた。

希空は、花束を作り上げ
お客さんに渡す時に
花の種類を一つずつ説明していた。

日本の花を使っているようだ。
日本からの花は、
どうしても輸送に料金が
かかる、だけど安くで
提供したいと希空は、
あいつや茜さんに相談していた。

そんな事を考えている
俺に気づいた希空だが
素知らぬ顔をして
若い男性をつれて奥に入った。
茜さんに何かを告げてから·····

ちっと、思い
店に近づくと
肩を捕まれ
振り返るとあいつで
「なんだ?」
と、言うと
「どうしてここにいる?」
「ああ?希空に会いにだろう?」
何をわかりきった事をと思っていると

「希空ちゃんは、
会いたくないと言ってる。帰れ。」
と、あいつが怒りぎみで言う
「なんで、あんたが」
と、これまた聡吾も怒りぎみ·····

すると修吾は、
「私は、言った筈だ。

新聞や雑誌に掲載された時に
きちんと話しておけ!と。

お前にとっては、
あれが普通の世界なのかもしれないが
普通の人は違うんだよ。
恋人でも、まして好きでもない女と
平気でキスしたり
抱きあったり
普通の人はしないんだ。

モデルの世界だけか?そうなのか?
違うだろ?

モデルでも奥さんや恋人を
大事に大切にしている人は
沢山いる。
お前がおかしいんだよ!!

希空は、
今までも恋愛で辛い思いをして
きたんだ。
何もしていないのに。
二度、希空に近づくな!!」
と、親父・修吾?に肩をおされた。

茜は、心配そうにみていたが
修吾に任せる事にした。

何も知らずに希空は、
バイトの男の子(ケイト)に
仕事の内容を教えていた。
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