結婚から始めましょう。
未来アートは、市川華子という一昔前ならどこにでもいたような、ご近所の世話好きおばさんの存在から始まった。

若い頃から華子は、誰かと誰かをくっつけたとキューピット的な役割をすることがよくあったという。
それが、あの人にこの人を紹介したら結婚したのよ!と、キューピットの役割はレベルアップしていった。


その成功件数が普通じゃない数に達した頃、華子は勤めていた会社を辞めて、結婚相談所「未来アート」を設立した。



就職して数年経ち、私も26歳になった。
本来は事務枠で入社したものの、そこは親族が経営する小さな会社のこと。きっかけはなんだったか、気付けばアドバイザーとしても働くことになってしまっていた。

でもなあ……
詐欺みたいなものかも。
結婚どころか、お付き合いすらしたこともないのに……










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