結婚から始めましょう。
翌日、医師から退院の許可が出て、自宅に帰ることができた。
蓮は自宅で仕事をすることにして、ずっと側にいてくれる。数日バタバタしたことで、きっと仕事も溜まっているだろうに……

忙しそうにも関わらず、私が少しでも動こうとすると敏感に察知して、先回りをして全部やってしまう。

「蓮さん、もう私動けるから」

「わかっているんだけど、つい心配で」

私には何もやらせない勢いだ。
こんなふうに甘やかされるのも悪くないとか思ってしまうあたり、よっぽど蓮に溺れているのだと思う。





「桃香、話があるんだけど」

夕飯を済ませて落ち着いていた時、蓮がおもむろに話し出した。

なんだか照れたように、珍しくもじもじしている。

「前に、おじいさんから受けた昇進の打診だけど……」

まるでデリケートなことに触れるように、私の様子を伺いながら、ゆっくりと話す。




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