今日から不良王子と同居します。
不良高校の体育祭で再会

どうしてここに?



「音葉、午後からの授業は自習らしい。ふたりで抜け出さないか?」


「ええっ?」


直政くんの言葉に思わず自分の耳を疑った。


熱をだして1週間ほど学校を休んでいたけれど、ようやく今日から登校することが出来た。


朝、教室へ着くとすぐに直政くんに声をかけられて。


彼を見たら、ニコッと優しい笑顔を向けられた。


そして、学校を抜け出そうって誘われたんだけどあまりにも彼らしくない提案にびっくりした。


あれ?どうしたんだろ直政くん。


それはほんの少しの違和感。


私に告白してからというものちょっと緊張気味っていうか表情が硬かったんだけど今日は違う。


なにかいいことでもあったのかな?


「直政くんが授業をさぼるなんて珍しいね」


「そうかな、もう生徒会長じゃないしな。ちょっと音葉と行きたいところがあるんだよ。体調は大丈夫か?」


「うん、それは大丈夫だけど」


私も笑顔を返して会話をしていたら、後ろから明日香ちゃんの声がした。
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