今日から不良王子と同居します。
熱で寝込んでいた私のそばにいてくれた。


そのおかげで私は元気になった。


ばあやが、私のために彼を呼んでくれたっていう事実を知って嬉しかった。


彼をそっと包み込むように抱きしめる。


ようやく、素直な心のままに振る舞えることがこんなに嬉しいなんて。


「ありがとう、大好き、玲生くん」


「俺も、もっと大好き」


ようやく顔を見せてくれた彼は、私の頬におずおずと口づけをする。


心臓がドキンと跳ねるけど、もっと何度でもしてほしいな。


照れくさそうに少し俯く彼の瞳の横あたりに私のほうから、そっと唇を押しあてた。


もう一度、こめかみにも。


どうしよう、愛しくてたまらない。


「私ね、玲生くんの瞳の色も大好きなんだよ。青く晴れた空を見たらいつでも玲生くんを思い浮かべるの」


「えっ、あっ。そう……なんだ」


彼は戸惑っているようで耳まで赤くなっている。


その姿がとても可愛いと思った。


空の青さを確かめるように見上げてから、私に視線をうつす彼。


さっきよりもずっと照れ臭そうに瞳を細めている。

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