今日から不良王子と同居します。
「音葉さん、それならしょっちゅう俺のことばかり考えてるんだね?」


「うん、そうだよ」


彼は真剣な面持ちで、真っ直ぐに私を見つめ、顔を近づける。


唇が重ねられて、ドキドキと胸の鼓動が早くなっていく。


始めて彼に出会った時のキスのように、かすかに血の味がする。


今は多分、私の血と混ざりあっている。


「そうやって、ずっと俺のことだけ考えてて」


唇を離した彼が甘く囁くから、コクンとうなずいたらもう一度、唇を塞がれて。


息継ぎの仕方がわからない、膝もくだけそう。


どうしょう、私、どうにかなっちゃいそうだよ。


「玲生くんも……ハアッ」


吐息が漏れて恥ずかしい。


「どうしようか、これじゃあキリがないね」


彼が照れ笑いを浮かべる。その端正な顔はうっとりするほどカッコいい。


「ほんとだね」


お互い顔を見合わせて優しく微笑み合った。


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