今日から不良王子と同居します。
母が亡くなってからは精神的に支え合っていて、私は父のことが大好き。


けれど、ここ一か月はまともに会えていなくて、寂しかった。


「音葉、すまない。この後また会議が入っていて、あまりゆっくり話せないんだが今日来る予定のお客様の件は大丈夫かい?」


「うん、大丈夫だよ。お父様の知り合いの息子さんを今日からしばらくの間、うちでおあづかりするのよね?お部屋の準備はちゃんと出来てるから」


実は2日前に父から、うちのお邸にしばらくの間、高校生の男の子を住まわせてあげることになるから急遽準備をしておいてほしいと頼まれていた。


お仕事関係の大事な取引先のご子息らしいので、丁重におもてなしするようにとのこと。


準備といっても、すべてばあやや使用人の人達がすすめてくれていたので私は今のところ、特になにもしていない。


だけど、父はほとんど家にいないから実質的に私が父の代理として彼を我が家へお迎えする役目がある。


頑張らないと。

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