今日から不良王子と同居します。
普段、父は大河内家のため、私のために忙しく働いてくれている。


私もそんな父の役にたてるなら協力してあげたい。


母は亡くなっているから、父を支えるのは私の役割だもん。


そんな風に思い、ひそかに張り切っていた。


それに、お客様っていうのは高校生だから私と年も近いし、仲良くできるかも。

 
これから同居することになるその相手が男の子って聞いた時はちょっと不安に思ったけど。


でも私よりも2つ年下だって聞いたから、ちょっと安心したりして。


2つ下ってことは、高校1年生か。私の方がおねえさんだし優しくしてあげたいな。


少しの期間だけらしいし、この邸はとにかく広くてお部屋も有り余ってるくらいだし。


使用人の人達もたくさんいるから、彼と2人きりってわけじゃないし大丈夫だよね。


「玲生(れお)くんは礼儀正しくてとても、いい青年だから」


神崎玲生(かんざき れお)くん、それが今日から一緒に暮らす男の子の名前。
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