シークレットガール
「プロローグ」
ねえ、あなたはそんな経験ない? 誰かを殺してみたいと思ってみたこと、本当にない? 私は昔からそう思ってた。だって知りたかったんだもん。人の命は本当に尊いのか。人は本当に万物の霊長なのか。知りたい。
そう思った私はある考えに到達した。それを確かめる方法は一つしかいない。それは「消滅させてみる。」それだけなんじゃないかな?
私はそう思う。所詮は人だってこの大自然の一部でしかないんだ。誰がなんて言おうと私はその考えを捨てることはないだろう。
私がその考えを捨てる時はきっと私を納得させた時だけなのだろう。でも残念ながら今まで私を納得させるような、そんな答えを言った人はいなかった。
だから私は今日も「検証」を続けている。いつか本当の答えを見つけるその時まで私はそれをやめないのであろう。
そう、それはきっと私が死ぬまで変わらないと思う。その検証をやめたとしても私はずっと問いかけ続けるだろう。
それが人って生き物なんじゃない? 好奇心深くて愚かで自己中な、そんな生き物だからこそ人は今、ここまで進化してこれたんでしょう?
だから私は悪くない。ただ私は人が解明しきれてない一つの質問に対してその答えを追求し続けているだけ。ただそれだけなんだ。
まあ、人々は私を非難するだろうけど。でもそれが科学者の背負うべき最低限の責任だと私は思うからその人々を責めるつもりはない。
ただ私は求めるだけだ。その答えをただ解明したいだけだ。そう、これはその「検証」の過程を書いたものである。
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