死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「未雨は元気にしてた?本当に私は心配だったんだからね!」


「ごめんって。元気だったよ。」


「で?」


ん?"で?"って何?


「私に話すことあるんじゃない?」


美月に話すこと?


「正門のイケメン君についてよ!!」


…いつもの美月だ。


「…じゃあ美月にだけ話すね。」


私が美月に今までの事を正直に話すと


「…そっか。じゃあその璃羽都って人が未雨の命を助けてくれたんだね。」


「別に私は助けなくてもいいのに…。美月だって知ってるでしょ?私は早く死にたいってね。」


いつも通り美月と話す。


「未雨は変わったね。」


私が…変わった?


「なんかね、さらに優しくなった」


私が…優しく…なった?


「多分、それは違うと思うけど…。」


「私が優しくなったように見えるのはアイツらのおかげかもね。」


すると美月は下を向いた。


「美月?」


「ねぇ、私も…未雨に話が…」


と美月が言い始めた時だった。
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