愛は惜しみなく与う⑦
「貴方がしたいと思った人がいるならいいですよ。勿論私の審査もありますが。可能なら私が週1くらいで家に行っても怒らない人がいいですね」

「志木はあたしに絡んでくる男の人は全員嫌いなんや思ってたわ」

「……まぁあながち間違ってませんけど」


急に嫁にいけとかいうから、笑いそうになった。
まぁ北蓮見卒業するか、働くかしてからやな。結婚やゆうても。

てかまずあたし、人と付き合ったことないから、想像もできひんけどな。



「こんな事を考えてもいいんです。貴方は本当に自由なんですよ」


…そういうことね


「あたしは、この先、なんでもできる?」

「ええ。貴方なら普通の人よりも遥かに選択肢は多い。貴方が望むように生きてください」


志木は…
こうやって何度もあたしが分かるまで、自由だよって教えてくれるんやろうな。



「お、おさんといてよ」


ん?

部屋の外から声がした
それは聴き慣れた敦子の声

そして…

ガタガタと大きな音を立てながら、3人が部屋に転がり込んできた。


昴に敦子に美奈子


この3人とも、もっとゆっくり話したかったところや。
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