愛は惜しみなく与う⑦
まるで子供がイタズラをしてしまったみたいな言い方

八つ当たり


「貴方はね、何もかも出来過ぎたのよ。勉強もスポーツも人との関わり方も……何もかもが完璧だった。そこまで完璧にできるように貴方は……努力していた。

私にとって、それが重荷だった。私を喜ばせようと頑張っているその姿が煩わしく思えた。あんたも頑張りなさいよ、もっと努力できるでしょって…言われてるような気になったの。勝手よね、ごめんなさい」


重荷

あたしの幼い頃の感情は覚えてないけど

でもずっと認めてもらいたくて動いていた気がする。


でもなんか違う


「あたしはただ……頑張ったねって褒めてほしかっただけ。母上に…もっと頑張れなんて思ったことない。ただあたしは……小さな喜びを一緒に感じて欲しかっただけやもん」


涙が止まらなくなってしまった

小さな子供みたいにわんわん泣く


小さい頃泣かなかった分、今溢れ出している気がする。


「そうよね…本当にそうだわ。勝手に貴方に自分を重ねて…見たくなくて…見ないようにした。自分の子供なのに…同じようになって欲しくないって思ってたのに!!!」
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