会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
それでも全部俺の負けで、こーちゃんからは『変態』と呼ばれる以外に進展はなかった。
……変態なんて呼ばれる進展もいやだけど。
で、さっきの今だ。
こーちゃんが……本人は気にしてないみたいだけど、明らかに二年の女子に呼び出されて、殴られようとしたところへ割り込んだ。
ここで怯えたりしないのがこーちゃん。
俺の登場をうまく使って、相手に貸しを作っていた。
相変わらず肝がすわっている。
更に、これ以上不安定な関係が続くのもしんどくなってきて、こーちゃんに過去のことをバラした。
すると、返って来た反応は意外なもので。
……まさか記憶障害になっているとか、ふつー考えないって……。
ただ、こーちゃんも言っていたけど、俺の記憶とこーちゃんの自覚では、おかしなことになる。
俺は生まれた時からこーちゃんの傍にいたから、記憶が部分的に抜けているこーちゃんの、抜けているより前の記憶には俺がいるはずだ。
でも、こーちゃんは俺のことは完全に憶えていなかった。
どういうことだ?
まあ、こーちゃんに、俺が妄言を吐いているとか思われなかっただけよしとするしかない。
俺の記憶全否定は哀しい……。
こーちゃんのことは、弟のように大事に思っていたから。
こーちゃんと昔接点があったよ、とわかってもらえたら、こーちゃんの記憶探しの手伝いはいくらでもするつもりだ。
こーちゃんが、思い出したいって言っていたから。