結婚はあきらめ養子を迎えたら、「お義母様大好き」と溺愛されています
「違います。お父様は、政局だとか、国の事情だとか……そんなことでルイードとの結婚を反対したんじゃないっ。私が泣くなら。ルイードにいじめられたって泣いたから、リーリアをいじめるような男と結婚させるわけにはいかないと……。お父様は、私のことを愛してくれていたから、だから……」
 お父様は、私を政治のコマになんてしようとしてなかった。
 私のことを思っていてくれた。愛してくれていた。
 なんで、それを否定するようなことをいうの?
「いや、だから、悪かったって……俺は、あの時も……王家にとびっきりの物を用意したと出されたものを食べ残すのは失礼なことだけれど、食べられないで困っていると思って、だなぁ……まぁ、いい。悪かったよ。そうだよ、お前はロマルク叔父に溺愛されてたからな。だけど、今なら叔父も俺との結婚を許したと思うぞ。それこそ、お前のために」
 何で?
「俺と結婚すりゃぁ、お前の悪評は消し飛ぶどころか」
 悪評?
 私って、どんな噂されてるの?まぁ、だいたいは想像できますけれど。問題だらけで行き遅れたとでもいうやつでしょうね。その問題部分をどう噂されてるか……だけれど。
「劇として上映されるくらいのロマンスとして語られるようになるぞ?俺との愛を貫き30歳まで独身を貫き待ちとおしたという感動のラブストーリーとしてな」
「世間は本当に好き勝手いつも……。愛なんてどこにもないですよね?」
 私と、ルイーズの間にあるのは、愛……ではなく、まぁ、親戚ですし、多少はこう、親しみはありますけれど。
 そう、多少は。
 これが他人だったら、イチゴを食べられた時点で完全に縁を切っていましたね。ええ、間違いありません。

「そんなきっぱり言うか、リーリア……まぁ、いい。今更だな。いいんだよ。嫌いじゃなきゃ」
 嫌いじゃなきゃいい……?
「ルイード……あなたも、第一王子派第二王子派の人たちに翻弄されて、結婚が遠ざかっていたのは分かりますが、嫌いじゃなきゃいいなんて寂しいこと言わなくてもいいんじゃありませんか?殿方の33歳は遅いとはいえ、遅すぎるような年齢ではありませんし、今もなお魅力的だとモテるんですから。いくらでも選べるでしょう?嫌いじゃなくて好きな人を見つければいいと思いますわ」
 ちょっとルイードは確かに意地悪ばかりで、嫌いなところもあるけれど……。
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