眠れない夜をかぞえて
ランチを一緒に食べに行き、帰りはコーヒーをもって散歩がてら公園をぶらぶらする。俺はリフレッシュ出来てよかったのだが、彼女は文句ばかりだ。
「暑い~、あ~暑い~」
「夏は暑いんだよ」
俺が言う言葉が、きっと彼も同じことを言っていたのだろう、時折、桜庭が俺をじっと見るときがある。
それはそれでいい。
膨れてポスターを貼りに行った桜庭はどうしているのか、様子を見に行く。
ポスターを貼る場所は各階にある掲示板だ。かなりの数があるが、桜庭はどこに行っているだろうか。
正面玄関から見て回り、上階へと見て回る。
スタジオのある階に行くと、桜庭の姿が見えた。
届かない高さに、背伸びをしている後ろ姿がなんとも可愛い。
伸ばした白い手に、自分の手を重ねた。
「一ノ瀬さん」
ふと見上げた顔にキスをしたくなり、軽くキスをした。
「良いポスターだ」
後ろから彼女を抱きしめ、二人でポスター鑑賞をする。
桜庭はなぜかしっくりとする。忙しくしている日常でも、桜庭がいれば疲れなど感じずにすむ。
彼女が俺に癒しをくれている代わりに、俺は桜庭をただぐっすりと眠らせてやりたい。
それが出来るのは、俺だけだ。
「桜庭」
「なあに?」
「夜は眠れているのか?」
「大丈夫、ちゃんと眠れているから」
心配でいつも聞いてしまう。眠れているという返事が、安心材料だ。
「俺の隣で眠ったらいい」
「そうするわ」
俺もぐっすりと眠れそうだ。
「暑い~、あ~暑い~」
「夏は暑いんだよ」
俺が言う言葉が、きっと彼も同じことを言っていたのだろう、時折、桜庭が俺をじっと見るときがある。
それはそれでいい。
膨れてポスターを貼りに行った桜庭はどうしているのか、様子を見に行く。
ポスターを貼る場所は各階にある掲示板だ。かなりの数があるが、桜庭はどこに行っているだろうか。
正面玄関から見て回り、上階へと見て回る。
スタジオのある階に行くと、桜庭の姿が見えた。
届かない高さに、背伸びをしている後ろ姿がなんとも可愛い。
伸ばした白い手に、自分の手を重ねた。
「一ノ瀬さん」
ふと見上げた顔にキスをしたくなり、軽くキスをした。
「良いポスターだ」
後ろから彼女を抱きしめ、二人でポスター鑑賞をする。
桜庭はなぜかしっくりとする。忙しくしている日常でも、桜庭がいれば疲れなど感じずにすむ。
彼女が俺に癒しをくれている代わりに、俺は桜庭をただぐっすりと眠らせてやりたい。
それが出来るのは、俺だけだ。
「桜庭」
「なあに?」
「夜は眠れているのか?」
「大丈夫、ちゃんと眠れているから」
心配でいつも聞いてしまう。眠れているという返事が、安心材料だ。
「俺の隣で眠ったらいい」
「そうするわ」
俺もぐっすりと眠れそうだ。


