このご時世


かっこ悪いったらありゃしない。

散りばめられたお釣りをいそいそと拾っていく。


気づいたキミも同じように拾ってくれていた。


「本当に僕めっちゃダサい…恥ずかしくて倒れそう…」
と顔を赤くしている僕にキミはニコニコしながら、

「うん、ちょっとダサかったね」

と笑って渡してくれた。


近くなったこの距離に、キミの笑った顔に

思い出した、あの時のキミの顔。


まるで上書きされるように、キミが笑っている。



「?どうした?」


固まった僕の目の前でキミの手が揺れる。


「…何もないよ 。」


「…そう?まあ気をつけて帰ってね」


「…ありがとう」


自然と零れた笑みに、



キミもまた、えへへとマスク越しに




微笑んでいた。



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