このご時世
「まぁ、良いやつだからね!はい、お釣りです!」
半ば強引に渡されたお釣りに、キミらしさを感じ頬が緩んでいく。
肩の力が抜けた僕は、考えるより先に言葉がでていた。ずっと言えなかった事。
「幸せに出来なくてごめん、」
零れてしまった言葉に目を見開いたキミ。
逃げるように僕は目を逸らし、
「元気そうで良かった!じゃあね」
今までの会話で一番早口だった。
キミに背を向け歩き出そうとした時、
握っていたお釣りが床に音を立てて落ちた。