このご時世


「いらっしゃいませ~」


出迎えてくれたのは男性の店員さんだった。


周りを見渡したが、女性の店員さんは誰ひとりといなかった。

「…?お一人様でよろしいでしょうか?」

「あ、はい」

お好きな席どうぞ~と言われてしまったので、

テラス席に近い窓辺の席に座ることにした。


お昼のピーク時も過ぎているので、

パラパラとお客さんがいるが、わりと空いていた。


気合い入れたものが、ため息とともに出ていった。

必ずいるとは限らないと思ってはいたが、会えると思っていた自分がいた。


傷つけた僕が会おうだなんて、神様も許してくれなかったのだろうな。


それでも今日が最後だ。



そう心で言い聞かせて、


先程出迎えてくれた店員さんを呼び、


コーヒーとチーズケーキを頼んだ。
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