片桐くんの愛は意外にも一途でした
* * *


「ここは、この公式を使うのはわかる?」

「わかる」

「ってことは雨音は公式がわからないとかじゃなく、別の理由で満点が取れないのかもね」


「別の理由?」


図書館に入り勉強を見てもらっている最中、片桐くんは呟いた。


「テスト本番の緊張でミスしちゃうとか。あとは、俺に勝たなきゃって肩の力が入りすぎてるとか」


「私、昔から本番に弱いタイプで……」


「じゃあ、それかもしれないね。緊張しなくなったら今より点数が上がるようになるかも。まぁ、それでも俺に勝つのは難しいかもしれないけど」


「そんなのやってみないとわからない。私は絶対、片桐くんに勝ってみせるから」


「俺に噛み付いてくる女の子っていないから新鮮。俺の彼女ってやっぱ最高」


あったかい……な。さっきもこんなことされたような。


さっきも?って、私また抱きしめられてる!?


「片桐くん。ここ図書館!場所を考えて」
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