片桐くんの愛は意外にも一途でした
「片桐くんに元カノがいるのは知ってるし、同じクラスだからチャラいのもわかってる。昔とはあまりにも変わりすぎて1年以上気付かなかったくらいだし」


「小さい頃はよく遊んだね。家が隣同士だったから毎日のように。懐かしいね」


「そう、ね」


「迎えに来るよって。君を必ず幸せにしてみせるって言ったよね」


覚えてるならなんでっ……。


なんで迎えに来てくれなかったの?


出かかりそうになった言葉をグッと押し込める。


「だけど雨音も俺も成長した。大人になった。昔とは違う。だから雨音も彼女のフリをしてるんだよね?」


「……」


大人になったから?だから?


私はずっと待ってたのに。その約束を一日も忘れたことはなかった。


片桐くんだって覚えてる。

だったら、どうしてダメなの?


私が戸惑って、なかなか決断できないから?それなら無理やりにでも彼女にしてしまえばいい。


私が片桐くんを好きだって、あなたは知ってるはずでしょう?なのに、それをしないのは昔と同じ気持ちじゃないから。
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