君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「はははっ!凄ぇ言葉遣い。」


「…誰?」


「俺?俺はね、拓海。周 拓海。同クラになって1ヶ月経つのに覚えてねぇ?」



私を笑った男の子は、黒くて短い髪が爽やかな印象だった。


同じクラスだって言うけど…


正直同じクラスだか分かんない。



「まぁ、山崎は後ろの方だし。俺のこと分かんねぇのも仕方ないか。」


「はぁ。」



何この人。


やけに話しかけてくる…



「あ、授業が始まっちゃうから行くね、花菜ちゃん!」


「あ、うん。ちゃんと話聞きなよ?」


「分かってるよーぅ。」



綾香は満面の笑みを浮かべて去っていく。


次の授業の支度をしようと視線を綾香から机に移す。

と。



「何、これ。」


「見て分かるだろ?学祭の係に配られるプリント。」

「は?」


「俺ら学祭のリーダーだろ。」



そう言って笑った拓海は、心底可笑しそうだった。
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