君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「……崎。山崎!」


「え?え?何!?」



放課後。


図書室に2人きりなことに緊張していた私は、周 拓海に呼ばれていたことに気づかず。


顔を覗き込まれて始めて、自らが呼ばれていたことに気づいた。



「大丈夫か?山崎。」


「あ、う、うん。大丈夫…」

「本当か?顔、赤いけど…」


そう言って周 拓海は私の方に手を伸ばす。


ひゃ…っ!


触れられる。


そう思うと同時に瞼をギュッと閉じる―――…



「……山崎。それ、反則。」

「え?きゃ…っ!」



少し辛そうな声が聞こえたと同時に、私は周 拓海に抱き締められていた。



「な、何?!」



突然のことに頭がついていかない。


私の耳にかかる吐息が、周 拓海に抱き締められている事実を現実だと理解させていた。


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