君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
―――――――「花菜から離れろ、この蛇野郎っ!!」


「神弥…っ…」



潤んだ視界に、こちらに向かって来る神弥の姿が映る。


神弥…来てくれた……っ!


と、喜んだのも束の間、拓海にグイッと体を引き寄せられ、



「今週の金曜、1時。***公園で待ってる。」



そう、耳元で囁かれた。



「ガキがカッコつけんなよ。……じゃーな、花菜。」


余裕ぶった表情で言うと、神弥の脇を通り過ぎる。


拓海が校舎内に消えると、神弥が私に駆け寄る。



「大丈夫か、花菜。何もされてねぇ?」



ギュッと抱き締めてくれる。



「…キス、された。」


「は?」



言えば、神弥は抱き締めている腕に力を入れる。



「畜生、もっと早く来るんだった!せっかく童顔が呼びに来たっつーのに…」



綾香…


やっぱり神弥を呼びにいってくれてたんだ。
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