君は無垢なフリをして​───本当は野獣。

「架琉くんが彼女さんと幸せそうなの見るのは辛くて。だからわざと忙しくしてるの。」



へへへと笑う。


瑛ちゃん……



「あ、そーだ!周くんってね、ずぅーっと忘れられない子がいるんだって。」


「え?」


「何か、3年前に酷いこと言っちゃって。傷付けたこと謝りたかったけど、謝れなかったんだって。
それで日本にいたらその子に出会った時に、また酷いこと言っちゃうかもしれないからって留学したらしいよ。」



瑛ちゃんの口から紡がれる言葉の人物は間違いなく私。


だけど、拓海が留学した理由なんて知らなかった。


私に酷いこと言ってしまうからって…


拓海は拓海で…苦しんでたんだ。
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