君は無垢なフリをして───本当は野獣。
「かーぐやくん!」
「……帝か。」
「あれ?元気ないねぇ、どうしたの?」
あれから。
俺が黙りを突き通し、架琉とは微妙な雰囲気となってしまった。
いつもなら放課後には「《帰ろーぜ。》」と迎えにくるはずなのに、今日はそんな気配はなく。
俺は何をするでもなくただ一人、席に座っていた。
「私で良ければ話を聞くよ?神弥くんが元気がないと私も辛いから。」
帝は俺の前の席に腰を下ろすと、ニコリと笑う。
帝はいつからか俺を"神弥くん"と呼ぶようになった。
俺に話しかけたかったと言った時も思ったが…帝は結構人懐こい。
「あー…別に大したことじゃねーよ。」
「嘘はダメだよ、神弥くん。大したことある顔してるよ?」
そう言って、俺の右頬に人差し指をあてる。